子どもの「ズコッ」と自分の「ズコッ」に気づく、心温まる絵本
「だいじょうぶ? ズコッ」は、鈴木翼さん作、カワダクニコさん絵の、世界文化社から2025年3月27日に発売される絵本です。
一見、シンプルな絵柄と短い言葉で構成されていますが、読み進めるうちに、子どもたちの素直な気持ちと、大人も忘れかけている大切な感情が重なり合ってくるような、不思議な温かさがあります。
どんなお話?
この絵本は、子どもたちが何気なく口にする「ズコッ」という言葉に焦点を当てています。
転んで「ズコッ」、お友達を ধাক্কাして「ズコッ」、失敗して「ズコッ」。
子どもたちにとって、「ズコッ」は恥ずかしい気持ち、悲しい気持ち、悔しい気持ち…様々な感情が入り混じった、特別な言葉なのかもしれません。
絵本の中では、様々なシチュエーションで「ズコッ」となる子どもたちの姿が描かれており、それに対して、周りの大人が優しく声をかけます。「だいじょうぶ?」「痛かったね?」「ドンマイ!」
その言葉に、子どもたちは安心し、また前を向いて歩き出すのです。
なぜこの絵本がおすすめなのか
この絵本の一番の魅力は、子どもたちの感情に寄り添う、温かいメッセージ性です。
「ズコッ」とした時に、ただ「頑張って」と言うのではなく、「だいじょうぶ?」と声をかける。
その言葉が、子どもたちの心を解き放ち、成長を促す力になるのです。
また、絵柄も非常に魅力的です。カワダクニコさんの描く、子どもたちの表情は豊かで、見ているだけで心が温まります。
シンプルな線と色使いで、絵本の世界観がより一層引き立てられています。
他の絵本との違い
同じく子ども向けの絵本である、例えば『はらぺこあおむし』(エリック・カール作)は、色彩豊かで昆虫の成長過程を学ぶ要素が強い作品です。一方、『だいじょうぶ? ズコッ』は、感情に焦点を当て、子どもと読み手の心の繋がりを深めることに重点を置いています。
また、レオ・レオニの『スイミー』は、小さな魚たちが協力して大きな魚に立ち向かう冒険物語です。
『だいじょうぶ? ズコッ』は、これらの冒険や学習要素とは異なり、日常の小さな出来事を通して、子どもたちの感情を理解し、育むことを目的とした作品と言えるでしょう。
どんな時に読んであげると良い?
- 子どもが転んだ時、失敗した時
- 子どもが悲しんでいる時、悔しがっている時
- 寝る前の読み聞かせ
- 親子でゆっくり過ごしたい時
読後感
読み終わった後、子どもと「ズコッ」について話してみると、新たな発見があるかもしれません。
子どもたちの素直な気持ちに触れ、大人も忘れかけている大切な感情を思い出すことができるでしょう。
この絵本は、きっと子どもたちの成長を見守る、かけがえのない一冊になるはずです。
